思い出のシャルル・ド・ゴール空港２

翌日はロンドン市内を撮影した。カメラマンとは現地集合になっていて、
前日に打ち合わせをすましておいた。10月のはじめだったので、もう
ロンドンはけっこう寒くなっていた。その肌寒いロンドン市内を今は無き
2階建てロンドンバスの2階（屋根のない方です）から撮影した。撮影
そのものは難しいものではない。ひたすらクルマが行き交う街の中を
撮るだけのこと。スタッフも私たち二人とカメラマン、その助手の4人。
夕方に無事終了。

夜は大好きなオペラ座の怪人を全員で観に行った。私は基本的に劇場窓口で
買うことにしている。いい席があるかどうかは運次第だが、日本から予約
して行ってもそれは同じだし、何せ自分の都合のいい日時に行ける。今までに
５回ほどロンドンで見たが、うち1回だけJCBカードで予約したが、その
メリットは感じられなかった。この時は2階席だったが、その2年後にロン
ドンに行った際に取れた席は、正面前列から5列目ほどが取れた。何度か
行って、いろいろな席から観たが、それはそれで面白いものだ。

例えばオープニングのシャンデリアが上がっていくシーン、あるいは怪人が
ステージのセットの上から現れる時など、1階正面、2階右側、1階左奥など、
当たり前だが観る角度によって見えてくる世界が違う。これはこれで楽しい
ものだ。席によっては多少の死角も当然あるが、それもまた気にしない。

また、この劇場（ハーマジェスティックシアター）の雰囲気や、休憩時間の
バーの様子を心に刻むことも、私にとっては重要なことなのだ。バルコニーの
あるこぢんまりした劇場。その空間の中で演じられる英語圏の素晴らしい芸術に
触れる、その時間…。私にミュージカルの楽しさを教えてくれたK君に感謝。

（実はその時、家内は疲れて爆睡していた。ま、これもまたありということで…）

次の日はレンタカーを借りて、いよいよ環状線を通行しての撮影。ドライバーは
私だ。あらかじめ日本で国際免許を交付しておいてもらったのだ。運転には
それなりに自信があるし、イギリスは左側通行なので気が楽だと考えた。久々の
マニュアル車だったが、すこぶるスムーズに運転しながらの撮影となった。

行く先はロンドン万博の水晶宮で有名なパクストンの設計した温室があるキュー
ガーデンズだ。その後に映画、炎のランナーで主人公が母校の回廊を走るシーンが
撮影されたイートン校のあるウインザーに行く予定だった。そしてこれも無事
撮影終了。ロンドン分の撮影は終わった。

次の日はお休み。ということでロンドン市内を家内とぶらぶらして過ごした。
私はロンドンに行くと必ずハロッズのフードフロアに寄って、そこのオイスター
バーに入ることにしている。そして、大好きな牡蠣やサーモンをグラスワインと
楽しむことにしている。私はグルメでも何でもないので、確かなことはよく分から
ないが、ヨーロッパの牡蠣はおいしく感じる。（あくまでも個人的な感想です）
ヨードというのか、石灰分というのか、シングルモルトウイスキーを飲むとよく
感じる、独特のスモーキーさやフレーバーが舌に広がる。

サーモンも好感の持てる脂がのっていて、舌触りがいい。もちろんノルウェイ産の
おそらくいいサーモンなのだろうから当たり前なのかもしれない。それに、牡蠣に
してもサーモンにしてもランクがあるので、せっかくの機会にケチるのはいやなので
そこそこのランクのものを注文するからかもしれない。よく牡蠣にはシャブリ、と
言われるのだが、私はシャブリはどうも歯がきしきしするように思えるので、あまり
好きではない。むしろアルザスの白が好きなので、自分の好みに近い白ワインを
頼んでいる。

ロンドンに着いて5日目の明日はユーロスターでパリに移動。男文化の街、ロンドン
から、女文化の街パリへ。私はパリもかなり好きなのよ。どんだけー。　　（続く）

コメント 14

ぼくもパリ、かなり好きです。
by ばくはつごろう (2008-04-06 11:26) 

わたし、JCBカードって持ってないんですよ。
by めぎ (2008-04-06 17:36) 

粋なロンドンの夜をおしゃれに楽しんでいる気分になってしまいました。
私も牡蠣は大好物です。
海外はかなり以前にダイビングをしにフィリピンに行ったことがあるきりです。シーフード関係はとにかく好きです。
優雅なことには縁がないので、密漁まがいにダイビングで獲ったものを
よく、浜辺や船上で食べました。
いきなりのあちら系、最後の一言でまた、笑わせて頂きました。
by g-life (2008-04-06 22:37) 

先週末ベガスでファントム観て来ました。
ベガスバージョンは又通常より舞台装置も全てが派手で凝っていて
とっても楽しかった！！＾＾
by みかまん (2008-04-07 08:06) 

オイスターバーが気にりますね
ロンドンは紳士の街、パリは淑女の街
いずれも大人の嗜みのある街でしょうか
by engrid (2008-04-07 18:03) 

ごろうちゃん、
靴を買おうと思っても、ロンドンだとみんなでかくてなかなか
合うサイズがないんだよね。でも、パリだとウエストンでも
パラブーツでもサイズがあるでしょ。やっぱ、アングロサクソンは
でっかいよね。


めぎちゃん、
クレジットカードは知らないうちにふえていくので、時々いっぺんに
退会手続きをして減らしています。でも、日本だとガソリンが安く
なるカードとか、マイレージがたまるカードとか、否応なしに数枚は
持ってしまいます。


g-lifeさん、
ダイビングで獲ったものを食べる！そんなに楽しいことをされている
のですか！うらやましい。どうやって獲るのですか？すごく興味が
あります。


みかまんさん、
うわー、面白そう！演出もきっとロンドン、ニューヨーク、ベガスで、
各々違うのでしょうね。演出の違いを楽しむというリッチな観賞法も
ありますね。


engridさん、
大人、という点では日本の方々は世界の大都市に暮らす方々より
精神年齢はかなり低いかもですね。特に子どもたちの振る舞いに
対する大人たちの反応が全く違うと感じます。



by もりけん (2008-04-08 03:21) 

密漁はサザエ、トコブシ、たまにポイントが良ければアワビも。あとはウニ、なまこ、夏牡蠣（これは一度きりでした）、蛸もありましたが、この蛸は調理方法がわからなかったので、単に丸焼きにしたらゴムより固くなって、誰も歯が立たなかったです。後ほど、「塩で揉む」ということを知りました。
いずれの獲物もどんなところにいるものなのかということと、見つける目が慣れると魚ではないので拾うだけです。トコブシやアワビについては、用心されないうちに（岩に密着しないうちに）一気にダイビングナイフではがします。ナマコなんかはゴロゴロころがっているので、酢の物なんぞ丼ぶりいっぱい、コノワタも食べ放題です。

by g-life (2008-04-09 00:07) 

わたくし、オイスターも大好きなのですが、それ以上にオペラ座の怪人を見たくて見たくて仕方がありませんっ！
サントラも大好き！
by お魚好きのナオコです☆ (2008-04-09 18:12) 

g-lifeさん、
密漁！？一応、そうなるのかもしれませんね。ところでお返事、
ありがとうございました。それにしても自分で捕まえたものを
食べるのっていいですねー。私は貝類も大好きなので、g-lifeさんの
獲物たちにかなり心惹かれます。そういうダイビングならして
みたいです。


お魚好きのナオコちゃん、
魚介類を食べるお話の時に、なんというグッドタイミング！オペラ座
の怪人は楽曲が素晴らしいから好きなんですよー。サントラを聴いて
いると鳥肌が立って来ちゃう。あのサラ・ブライトマンが後で吹き
込んだ「ファントム」は曲のアレンジが違っているから、よくないのよ。



by もりけん (2008-04-09 18:52) 

オリエント急行が復活した時、・・・・だからずいぶん前ですね、ロンドンで一泊してから乗りましたので、前の晩、ミュージカル、有名な「キャッツ」を・・・と思ったら「サウンド・オブ・ミュージック」。主人は船こぐ、ワタシは喜ぶ、の思い出があります。
パリもロンドンも、それなりに雰囲気のある街ですね。
by okko (2008-04-11 20:54) 

私のパリの一番の思い出の味は「キャビア」でした。
by yutakami (2008-04-12 01:32) 

okkoさん、
オリエント急行、ですか。すごいですね。私はもちろんロンドンも
パリも暮らしていたわけではないので、偉そうなことはいえませんが、
文化・芸術に対しての畏敬の念が日本とは明らかに違うように感じ
ます。


yutakami先生、
お忙しい中、ご訪問いただきありがといございます。ところで、思い出の
味が「キャビア」ということは、きっと3星レストランでの優雅なディナー
ですね。
by もりけん (2008-04-12 17:22) 

日本にも東京駅近辺に「オイスターバー」なるものが出現し
オーストラリアのオイスターに一個５００円って値段がついてるとききました
こっちじゃ海から遠いキャンベラの魚屋でだって
一個せいぜい１００～１３０円なのに…ってヨーロッパの話ですよね（汗）
by mompeli (2008-04-18 00:13) 

mompeliちゃん、
あー、値段はね、きっと高いんでしょうね、おそらく。といいながら、
オーストラリア産の牡蠣も食べたいですねー、私！
by もりけん (2008-04-24 17:02)