加藤和彦さん [私]
加藤和彦さんが自殺した。うつ病だったそうだけど、それで死のうと
思ったわけではないような気がしてならない。
私は、老いさらばえて、表面・内部とも変貌、もしくは機能していか
なくなる発想やら、思考やら、精神やら、皮膚やら、器官やら、筋肉
やらが…。いやだった。そうとしか思えない。
なぜ、そう思うのか。それは、私がそうだから。なんて、いい加減な
理由。ただ、私は、人にとっては生き続けたいと願う気持ちより、
苦しみや痛みのイメージに溢れたその時代を、なんとか避けてしまい
たい、と願う人が数多くいると思うから。
実際、大した仕事をしているわけでもない、こんな私でさえ。創造力の
枯渇は、恐怖だ。例えば、クライアントにCM案の説明をした後に、
こんないい方をされることが多い。「よくこんな案を考えられますね」
「大変ですよね」など。
至ってこれはお褒めのお言葉である。私にとっては勲一等瑞宝章を授与
されることより遙かに誇らしいことである。
しかし、こういったことで褒められるのが大好きな、この私が、そう
いった仕事ができなくなったら、いや、そのような発想ができなくなっ
てしまったら!もう、それはえらいこっちゃ。
つまり、それが私であって、あれは私ではない、というわけなのさ。
私でなくなったら、もう覚悟するしかない。加藤さんは、だから。
まぁ、そんなことを考ながら、今日も身から何かを搾り取ろうとする
私でございます。あ、ひょっとしたら私は柑橘系かもしれない。(何の
ことやら)
アイデンティティの喪失。
そして僕は老いていく。 [私]
あれは何歳頃のことだったのだろう。あの頃はどうやってお金を
工面していたのだろうか。おそらくあの頃は今のように酒を痛飲
することもなかったから、それほど必要ではなかったのかしら。
名古屋の繁華街にある洒落たジャズバーで「ジョン・コルトレーン
&ジョニー・ハートマン」を聴きながら、すっかり気分は大人みた
いだったよ。
東京の東郷神社の近くにあった仏語で「どん底」っていう名前の店で、
みんなでトランプをしたっけ。そんな僕らをムーンライダースの鈴木
さんが笑いながら見ていたね。
京都の円山神社では週末毎にライブがあったのかな?終わりがけに
行くと無料で見ることができた。ウエストロードBBとか、サウス・
トゥ・サウスとか訳分かんない高揚感があって、うん、よかったー。
ああ、そうだった、そうだった。あの頃は、
「京都」と「東京」しか行かなかったんだ。
ジャズ喫茶がいっぱいあったし、凝ったオーディオが置いてある店が
多かったから、京都にはよく行った。YamatoyaとかDownBeatとか。
高野悦子の「二十歳の原点」を読んだし、そうだ!京都行こうって…。
柴田翔の「されど我らが日々」に描かれていた女性に激しく憧れてしま
ったなぁ。僕も積み木をくずしてほしかった。
下北沢のMASAKO、吉祥寺の赤毛とそばかす、それから西洋乞食。高円
寺のキーボード、中野のKIDO。名前さえ逸してしまった多くの店。
恥ずかしい思い出ばかり。いつだって顔を赤くして僕は生きてきた。
そしていつの間にか、僕は悲しみやよろこびに、すっかり鈍感になって
しまったんだ。
私の周辺2 [私]
私の周りにあるもの、その2です。
はい、先ずこれは何でしょう?
続いてでは、これは?
さらにこれは一体?
というわけで、まず最初のものは、巻き巻きできる電卓でした。これはロンドンの
コンランショップで買いました。
お次のものは、ボール状にぐるぐる巻になった輪ゴム。これはグアムのマーケットで。
その次は、まぁ、これはよくありますね、トラベル用の小さな目覚まし時計。こいつはMOMAの通信販売でアメリカから。
でもっておまけはフランスのベルシー村で買ってきたイタリア製のこれまた長ーい輪ゴム?
こういう文房具?のようなものをよろこんで買ってきては、デスク周りに置いています。
ちなみにこれはデスクの前。
その横には、スイスのヴィトラから通信販売で買ったG・ネルソンの時計があります。
ちょっとずつ、私の好きなもの、お分かりいただけましたでしょうか?そういえば、1ヶ月ほど前、クルマをこれまたデザインが気に入っていたアルファロメオの147TIにしました。
私の周辺1 [私]
改めて振り返れば、私は子どもの頃から自分の好きなものに囲まれて暮らしたい、と願っていた。そんな私の周辺をご紹介。
先ず、レシプロ機でいちばん好きなP−51Dのおもちゃ。零戦ももちろん好きだけど、このかっこよさには負けるなぁ。
次は滅多に持ち歩くことはないけれど、大好きなRSのゼロ。このベロはMOMAのPCにするべきだと真剣に思う私。
そして、鮮やかな黄色が気に入って買ったバケツ。こいつはとりあえずマガジンラック?になっている。
そんな私のデスク周りがこれ。今、ご紹介したものは全てこの周りにあります。というわけで、しばらくは私の周辺にあるものをお見せしていきます。(OH!唐突!)