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嫌われる人、嫌われる広告4 [広告]

ここで「価値」ということを考えてみる。「いい」と「悪い」という対極にある言葉。けれども明らかに言えることは「悪い」もの、あるいは「普通」と思われるものがなければ「いい」ものは存在しないという事実だ。だって、比べようがないんだから…。全員が0点、または100点じゃあ比べようがない。じゃあ、である。「価値」と言った言葉が適切かどうかはわからないが、「悪い」がいてこそ盛り上がるんだから、「いい」と「悪い」の価値は等価になるんじゃないの。

根っから嫌い、という感情はあると思う。とくに最近のアジアの「反日」ムーブメント。これは、いちばん最初に書いた「生理的に嫌い」というのにかなり近い。でもってはっきり言って修復できないでしょ、こればっかりは。だって理屈じゃなくって「生理的に嫌い」なんだもん。日本人は「輪廻転生」感覚が根強い。死んだら生まれ変わる。家が燃えればまた、建てる。木で家を建てる民族はいろんなことを「きれいさっぱり」忘れられる民族なのよ。ところが中国や韓国の人々は「そんなに簡単に忘れてもらっちゃいかん!」と思っている。これはアジアの悪役が「日本」ってことね。はい、それでアジアの人は日本製品が嫌いか?というと、不買運動なんてしているけれど、実のところは「けっこう欲しい」なんて思っている。そこにはアンビバレンツな心理が働いている。要するにいくら嫌いでも認めなくてはいけない部分は(本当は癪に障るけれど…)致し方なく認めざるを得ないと。

とりとめのない話になったが、私が携わっている「広告業界」という世界では、嫌われる広告(または嫌われる企業像)をつくっているとしても、商品価値がありさえすれば、それが決してマイナスにはならない、ということが言いたかったのだ。われわれが勝手に想像しているよりも消費者はずうっと賢い。…ということは「広告」は何を、どう、消費者に伝えていくことが大切なのだろうか?「広告」が果たさなくてはいけない「使命」とは一体、何なのだろう?(わからん)


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和泉守兼定

初めまして。私も大学で広告を専門としています。これからも、ちょくちょく訪問させていただきます。
by 和泉守兼定 (2005-05-11 17:25) 

和泉守兼定

森先生、私のブログへの訪問ありがとうございました。
私は、現在、統合マーケティングを学んでいますが、
大学、1回生の時には植条則夫先生に教えを請うていました。
森先生と同じく、コピーライターから大学教授になった方ですが
とても面白い方でした。特に6つ修士課程を持っていること。
コピーライターの方の奇抜な考えや生き方には
とても憧れてしまいます。
今後も森先生の記事から学ばせていただきたく思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
by 和泉守兼定 (2005-05-14 01:54) 

めぎ

広告については素人なんでわかりませんが、もりけんさんの話し方、緩急点いててふっと休めるところもあってすーっと引き込まれるところとうふっと笑っちゃうところとへぇと思わず感心しちゃったりするところがあって、お人柄が伺えます。魅力がいっぱいです♪
by めぎ (2007-07-22 02:17) 

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