きれいな恋の話１ [友だち]
きれいな恋の話。今から書くことは、私のことではない。友人から
聞いた素敵な彼の恋の話だ。
今や、すっかり財をなして端から見ればかなりリッチに見える彼。
会社を興して順風満帆である。そんな彼は実はバツ一。以前の結婚
生活では子どもができなかった。
そして彼はひょんなことから子どもを授かる。けれどもその子どもは
彼のその時の奥さんとの間に授かった訳ではなかった…。悩んだ挙げ句、
彼は離婚をして、妊娠をした女性との結婚を選択した。
その彼が、私にこんな話をしてくれた。
「以前の結婚生活で、とても悔いを残していることがあるんですよ」。
それは一体どんなことなのだろうか…。尋ねてみたら、彼はこう言った。
「あの頃は会社に行く前、いつもぎりぎりまで寝ていて、彼女が私の
ためにつくってくれていた朝食に手をつけないまま、よく出勤したんです」
「その時に彼女がとっても寂しそうな顔をしていたのが、今でも忘れられ
ないんですよ」「あの朝食、食べていればよかったなぁ。」
その話を聞いた時、私はその光景が本当にリアルに浮かんだ。新聞を
読んでいる彼。食卓に朝食の皿を並べている奥さん…。そして、手を
つけないまま出勤する彼の背中を見ていた奥さん。
世の中はままならないものだ。愛だとか、情念だとかとは違うもので
行く先が変わっていく。そして時として、それを受け入れていくことが
宿命と呼ばれるものなのかも知れない。
でも、いいじゃない！そのことをそんな風に振り返って、言葉にできる
のだから！だって彼が過ごしたその時間は、何ものにも代え難く素晴ら
しく美しい時間だったのだから。
2009-02-26 03:48
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コメント(8)
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そういう話をしあえるっていうのはいいもんですね。
by ばくはつごろう (2009-02-26 08:16)
100記事、オメデトウゴザイマス。
分かれた前の奥様にも、そんな話ができる相手がいるとお幸せですね。 なにもかも、過ぎたこと、取り返しはつきませんけど、やっぱり、後悔しないで済むような毎日をおくりたいです。
by okko (2009-02-26 10:14)
ちょっとゆっくり記事を拝見して、情景を浮かべてみたい。
だけど、明日は日本へ、あさっては名古屋なの。ｗ
by みかまん (2009-02-26 19:42)
食べてたら、人生がまた違っていたかも知れませんねえ。
人生はそういう細かいすれ違いの積み重ねですね。
by めぎ (2009-02-26 22:03)
私は、食事中におかずのコメントを求める人です
おいしいかしら、、、、てね、
ですから その情景は耐えられないなと思います
控え目で、もの静かな彼女に涙します
そして それを憶えている彼にかける言葉を思いつかないです
めぎさまのコメントに、共鳴します
by engrid (2009-02-27 17:04)
その朝食のことを、そんな風に心の奥にとどめて思いを残している彼だからこそ、きっと今の彼の良さがあるのでしょうね。
心に痛みを抱えている人は、人の気持ちの痛みも分かち合えるようになるのでしょう。
by g-life (2009-02-28 20:54)
『世の中はままならないものだ。愛だとか、情念だとかとは違うもので行く先が変わっていく。そして時として、それを受け入れていくことが宿命と呼ばれるものなのかも知れない。』
まさにそれが人生なんだろうなーと思ったりもします。
愛とか思いの強さで人生も動いて欲しいものですが・・・。
うちの50代の部長もよく回診時、患者さんにぼやいてます。「なるようにしかならん。煩悩のままに過ごしなさい」と。
もちろんケースバイケースですが。
そう、覚王山に越してきましたよ～！
ご近所さんです♪
ぜひ飲みに誘って下さいねん☆
ちなみにブログも引っ越しました。ＵＲＬ欄に記入しておいたので、よろしくですー！
by お魚好きのナオコです☆ (2009-03-04 16:52)
ごろうちゃん、
うん、聞かせてもらえて何だかいい気持ち？でした。
okkoさん、
ありがとうございます。そうですね、本当は切ない話
なんです。でも、前の奥さんが、この話を、もし知っ
たら、切なさが他のものに変わるような気がして、つい
書いてしまいました。
みかまんさん、
あれ、で、どうされたんでしようか？ご連絡があるか
も…と思っていましたが。
めぎちゃん、
さよならだけが人生だものねぇ…。と、書きながら、
こうしてブログでコミュニケートしている私たちは、
会った、ことになるのでしょうか？なーんて考えて
しまいました。
engridさん、
別れた後に、そのことを口にする、ということは、
その時には分からなかったことに、気が付いた、
ってことだから…。うーん、よかったってことで。
g-lifeさん、
彼は優しくていい男です。でも、男はある部分では
痛い思いをしなければ、分からないことが多い生き
ものでもあるような気がします。
お魚好きのナオコさん、
５０代の部長さん、鴨長明さんの心境かもですね。
まぁ、私も実際、なるようにしか…。ですし。そう
いえばご近所さんですね。環境、いいでしょ。
by もりけん (2009-03-10 01:59)