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それって、人種差別じゃ…。 [日本人]

私はイギリスが好きだ。どうして好きになったかと言えば、実は10数年前にロンドンに旅行に行ったときのこと、ある出来事があったからである。その出来事とは、ハロッズで買い物をしたときの免税手続きの時のこと。順番待ちをするために椅子に座っていたら、窓口に近い椅子に座っている人が手続きを済ませたので、(その椅子が空いたので)後から来た人がその椅子に座ってしまった。それも数人が…。内心、こりゃ困ったな、と思っていた。何せ私が座ったところは、かなり窓口からと遠いところだったので、絶対順番はとばされるだろうな…、おまけに私が免税手続きを待っていることさえもわかりにくいこの距離感…。心の中で悩んでいた。いよいよ私の順番が来そうだ…。どうしよう、この離れた席から走っていこうか…。そう考えていたら、案の定、窓口の近くにいた人がすくっと立った。「あ、やっぱり…」そう思った瞬間、周りの人々がその立った人に向かって「あの人の方が先だよ」(私のこと)と、言ってくれた。そして、みんなが「さぁ、おいでよ」とばかりに手招きをしてくれたのだ。これはけっこう感動した。以来、イギリスが大好きになってしまった。その頃は「差別」なんて微塵も感じなかった。日本人はヨーロッパで差別されているなんて思ってもいなかった。

でも、違うみたいだ。イギリスの人はどうかは分からない。けれどもフランスでは歴然とした差別を行う人がいる。私の友人はフランス語が堪能で取材でフランスに出かけることもしばしばだ。その本人が言っていた。「差別された」と。そのときはフランスのある会社で取材を行うことになっていた。受付でアポのあることも伝え、呼ばれるのを待っていた。ところが待てども待てども呼ばれない。そのときの受付にいた女性の態度で何となくピンとはきていたらしいが、やはりそれは日本人に対する「差別」(意地悪)であった。

「差別」と「嫌悪」。意識するものと、無意識なもの。この境界線は確かに難しい。ただ、言えるのは、私たちはこの国で生まれ、育っていることで鈍感になっていることが、きっといっぱいある、ということ。それは、自分たちが知らないうちに、他のアジア諸国の人々よりも優位であると決めつけていること。誰かのブログにも書いてあったが、例えば貨幣価値をうんぬんするときにもそれがある、とその人は書いていた。つまり現地の貨幣価値が日本よりも低いことを吹聴することさえも、知らないうちに「差別」をしているのではないか、ということだ。曰く「日本の1万円が現地では何倍にもなるんだ」みたいなこと。これは生活レベルが低いから物が安い、と言っているように聞こえなくはない、という意見だ。

ところが、欧米に目を転じれば、実は日本人もまた違う観点から、それに近い感覚で見られていることが往々にしてある。以前のブログにも書いたが「生理的に嫌い」というのは、どうしようもない。けれども「差別」というのは「生理」から生まれてきたこともまた事実だと思う。肌の色の違い。そして国による国民の気質の違い。その他にもいろいろあるだろう「嫌悪」につながりそうないくつもの要素。

スタンリー・キューブリック監督の名作「2001年宇宙の旅」には、黒人がひとりも登場しない。それは彼が差別意識を持っていたからではなく、この映画を制作していた時点できっと21世紀になっても、人種差別は残っているだろうと想像したからだ。だから、宇宙飛行士をはじめ、最先端の科学者が登場するこの映画に、あえて黒人をキャスティングしなかった。深読みすれば、それは人種差別に対するアンチテーゼであるような気もする。

近ごろ頻繁に起こる残虐な事件…。ひょとしたら「差別」や「嫌悪」の元になっている、何かが問題なのかもしれない。


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せいさく0319

せいさく0319と申します。
掲載されている日記を興味深く拝見させていただきました。事後の御連絡となりましたが、当方の記事にリンクをはらせていただき、日記を紹介させていただきました。

リンクをはらせていただいた件について、何か差しさわりがございましたら、その旨、御連絡ください。何分、ブログ初心者なもので、ご容赦ください。

また、よろしければ、今後とも、そちらのサイトを拝見させていただくつもりです。よろしくお願いいたします。

せいさく0319 
サイト名 気になるブログ10件
mail:noguchi0319@mail.goo.ne.jp 
http://plaza.rakuten.co.jp/kininaruburogu10/
by せいさく0319 (2005-09-19 06:47) 

きりきりととと

ヨーロッパには差別はないけど明確な区別は感じます、この二重構造を理解しないと時々辛いですね。彼らに差別というと猛烈に反論されたことがあります。
by きりきりととと (2005-09-19 11:36) 

Kido-Alfa147ti

多くの人は自分自身、マジョリティだと思う節があり、マイノリティに対しては異質な存在に見え仲間だと思えないのでしょう。こういう感覚がある限り、どこの国であろうと少なからず差別は存在するでしょう。
日本においても白人以外の外国人、とりわけ「在日」と呼ばれる人たちは差別されてますね。
キューブリックの気持ちがわかります。
by Kido-Alfa147ti (2005-09-19 15:54) 

もりけん

せいさくさん、再び、気になるブログへのリンク、ありがとうございます。読んでいただいた方に気に入っていただければいいですが…。

hyperbomberさん、コメントをありがとうございました。私の友人が受けたものは、その区別、ってやつですかねぇ?本人は差別だと怒っていましたが…。なんだか、釈然としない弁明ですねそれって。また、いろいろとお教えください。

kidさん、コメントありがとうございます。私のようなものには複雑すぎて分からないことが多いのですが、嫌いだと思う感情に、何らかの行動が付加されると、差別になるのでしょうね。(例えば排除とか…)「在日」と呼ばれる人たちへの偏見も、まだ残っているのでしょうね。とは言え、その前に国民感情の違いも、心底理解しあえない大きな溝になっているでしょうし…。さらには、勝手に決めつけられた(教え込まれた)価値観はなかなか変わらないですしね。
by もりけん (2005-09-19 23:45) 

Kido-Alfa147ti

まさに、排除と言う言葉が適当なのかもしれませんね。
全ての生物(人類も含め)は、自分にそぐわないものを排除しようとしています。
例えば、インフルエンザなんかのウィルスも体内に入ると、それを排除しようと戦います。他の動植物も、個であれ群れであれ同じ事が言えると思います。

しかし、40億年前、地球に生物が誕生してからを見てみると、進化の過程においては共存や同化もありました。むしろ逆かも知れませんが、排除できないものを同化したり、共存を選んだ事により、進化したのかもしれません。
(先ほどのウィルスも自身を破壊するもの(ワクチン等)に対抗するけど、それが出来なくなったら、それを取り入れて、さらに協力なウィルスになりますよね)
ここにヒントがあるように思えます。

お互いに認め合う事が出来れば、人類は次のステージに行けるのかもしれません。また逆に、人類が次のステージにいけなければ、お互いに認め合う事ができないのかもしれませんね。
話がだいぶ飛びましたが、難しいですね。
by Kido-Alfa147ti (2005-09-20 01:32) 

もりけん

kidさんのコメントを読んで思い出しました。「2001年宇宙の旅」の原作者である、アーサー・C・クラークは著書「幼年期の終わり」で、高度な知的生命体は、人類の進化を促すために、差別をしている国(ストーリーの中では南アフリカ共和国)に制裁を与えていました。(太陽の光を遮って、真っ暗にしてしまった)

そうですね!ひょとしたら、神さまは愚かな人類への試練として、病や天災を今、与えているのかもしれませんね。(病気にかかってしまった方や、天災に遭われた方は、悪いことをしたというわけではもちろんありませんが…)いくつもある、神さまが私たちに与えた「早急に善処しなくてはならないさまざまな課題」の中のひとつに「差別」があるのでしょうね。

そして、それをクリアしたとき、人類はワンランク上のステージへ「進化」を遂げることができるのでしょうね。つまりオーバーロードから、オーバーマインドになって、新たな生命体をつくりだすエネルギーになれるのかもしれません。(「幼年期の終わり」のストーリーにのっとれば)

ありがとうございました。「差別」と「進化」と「ウイルス」の関係は、私にとって、かなり好奇心を刺激してくれました。また、ご意見をお聞かせください。楽しみにしています。
by もりけん (2005-09-20 03:14) 

めぎ

わたしはドイツで差別されたと感じたことが一度もないんです。まあ、私がお気楽な極楽とんぼで、気づいていないだけかもしれないんですけどね。ドイツ人と違うこと、つまり差別されているとも言えることは、私にドイツのパスポートがないこと、ドイツの選挙権がないこと、滞在許可を取らなければならないことでしょうか。あとは、横入りされるとか無視されると言ったことは、私が外国人だから起こるではなく、相手の質が悪いからだと思ってます。
by めぎ (2007-07-26 07:44) 

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